えびおばさんの庭

姪っ子大好きえびおばさんが色々考えたことを書いてるブログ

四国一周計画①山越~伊予北条

今日の天気は曇り。午後からは雨が降るらしい。しかも明日も雨の予報だ。

晴れていれば山登りにでも行くのだが、さすがに雨の中に山に行くのは危険すぎる。

そこでただ歩くくらいなら出来るだろうと思いついた。

しかしただ歩くだけではつまらない。

そう考えていると過去に読んだ本を思い出した。

その本のタイトルは「インドまで7000キロ歩いてしまった」。

兵庫の自宅から歩いて歩いてインドまで行った権二郎さんという方の本だ。

西へ向かって歩いて行き、帰りは電車を使い、次に歩く時は再び電車でその駅まで行きそこから続きを歩くという方法である。

これなら働いている自分にも出来るのではないかと思い俄然やる気がわいてきた。

ちょうど4月に愛媛県の松山市に引っ越して来たばかりだから、まずは試しに四国一周してみよう。

そんな思いから初日の計画を練った。

今まで歩いた最長の距離は42キロ(徹夜で)だがさすがに疲れ果て一か月間膝が痛くなったので無理は禁物だ。

とりあえず山越から13km離れた伊予北条駅を目指すことにした。

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伊予北条駅も管轄は松山市らしい。

そう考えると松山市と言うのはかなり大きい街だと思う。

しかし調べてみると実は2005年までは北条市として独立した市であったらしい。

近くには鹿島という小さな島があり、そこには海水浴場もあるようだ。

 

まずは家の近くをはしる松山環状線を北に向かって歩いた。

車どおりが多く少し排ガス臭い。

正直異動する前に松山市は田舎だと聞いていたので、来た当初はこんなに車が走っているとは思わず驚いた。

なるほど田舎出身の友達が言う「田舎は車がないと生活出来ない」というのは本当のようである。

歩道を歩く人は少なく、たまにランニングしている人とすれ違う程度だった。

車道を走るロードバイク集団は3回ほど見かけたので、自転車の方が人気なのかもしれない。

 

そんな事を思いながら片耳にイヤフォンをつけながら黙々と歩く。

30分ほどで汗が出てきて暑くなってきたので長袖のチャックを開けて風を受けながら歩いた。まだ雨は降っていないが怪しい空模様だ。

 

40分ほど歩くと環状線が196号線と347号線に分かれた。

その分岐点に北条12㎞の看板が見えた。

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まさかここから北条まで歩いていくと思う人はいるまいと内心ほくそえみながらも196号線を歩いた。

5月中旬とあって気温も暑くもなく寒くもなく歩きやすかった。

道路脇には謎の紫色の花がこれでもかと言う程咲いている。

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ホトケノザでもないし、カラスノエンドウでもないし、この花は一体何だろうと思い調べるとクサフジと言うらしい。

なるほど言われてみればフジの花に似ている気がする。

 

196号線は車が走れるほど歩道が広く、私しか歩いていないのが申し訳ないぐらい立派だった。

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 山だったところに道を通したからか坂道が続く。

自転車で下るのは楽そうだが登るのは大変そうだ。

山を一つ越えると町があり、またその道をまっすぐ歩いていくと山が見える。

しかし今度の山はミカン畑になっており、車道はトンネルへとつながっていた。

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私はトンネルが少し苦手だ。

夜のトンネルではないので、お化けがどうとかはあまり関係ないかもしれないが、やっぱり少し不気味であるし、通っている時に崩落したらどうしようなど、つい無駄な事を考えてしまう。

今回も出来れば避けて通りたかったが下に降りる道もなく、意を決して中に入るしかなかった。

トンネルの入り口に大谷トンネル1998年竣工と書いてある。

トンネルの中の歩道は意外にも広く歩きやすかった。

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車でなら30秒ほどで通り抜けてしまう短いトンネルだが歩きだとやはりそれなりに時間がかかる。

そして何より車が凄い勢いで走り去る中、一人でトンネルを歩くというのはかなり心細い。

そんな事を思っていたら前方から学生と思わしき人が自転車に乗ってやってきたので、おかしな話だが幾分か心が軽くなった。

車で通っている時はトンネルの壁面などしげしげ見る機会はないと思うが、歩きだとじっくり見る事が出来てしまう。

このトンネルの内部には白いチョークでびっしりと文字が書き込まれていて、それまた不気味だった。

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おそらくひび割れた箇所に白い線を引いているのであろうが、それがそこら中に書いてあるものだから、やはり崩落するんではないかと心配になってしまう。

また壁面には銃で撃たれたのか?と思ってしまうような穴みたいな跡があり、それも不思議だった。

 

トンネルの出口も車でなら一瞬で通り過ぎてしまうのだが、今回じっくり見る事が出来た。楕円の形が何となく芸術的だと思った。

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トンネルを抜けるとまた少し先にトンネルがあって辟易した。

どこか抜け道はないものかと思い周りを見渡して初めて左手に海が広がっている事を発見した。

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トンネルを抜けたばかりであるからか、かなり感動的だった。

「トンネルを抜けるとそこは海だった」という感じである。

幸い近くの墓地の横道からトンネルを通らず海沿いを歩くルートに切り替えれそうだったのでそちらを目指した。

道路の脇の一角に作られた墓地で「佐伯家の墓」のみ、かなり立派に作ってあるのが目についた。

地元では佐伯という苗字など、てんでお目にかからなかったが愛媛にきたら結構佐伯さんに出会うのでこちらの苗字なのかもしれない。

 

JR予讃線の線路が海沿いに走っておりその踏切を超える。

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すると透き通った海が目の前に広がっていた。

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おそらく水深は1m近くあるのだが、底がくっきりと見える。

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今日は曇り空だったので少し景色が霞んで見えたが、晴れの日だったらどんなに美しい事だろう。

雨の日で山に行けないから歩き始めたのに晴れの日に来たかったなと本末転倒の事をつい考えてしまったのだった。

 

海沿いの道はこれまた歩く人は少なく、私とおじいさんがいたのみだった。

こんなに素晴らしい道なのに勿体ない話であるが、天気も天気なのでそんなものかもしれない。

 

11時20分ごろに家を出発してこのあたりで13時になっていた。

そろそろお腹がすいてきたのでどこかでご飯を食べようと思った。

近くにカフェがあるらしいので入ってみたらどれもメニューは1000円近くかかり、飲み物を頼んだら1800円近くもなってしまう。

「ロコモコ丼…」と言った後に店員が「ドリンクは」と言うような目つきでジッと見つめてくる。
こういう店の男性店員は髪型が妙にオシャレだったりして何か抵抗感がある。

少し迷ったがドリンクは注文せず水で済ませた。

先述の本に「最初のころはレストランにや喫茶店によく入ったが次第にコンビニやスーパーで弁当を買う事が多くなった。その方が気軽で時間もかからない。昼時にお腹を空かせて店を探す必要もない。第一、安い。」と書いてあったが本当にその通りかもしれない。

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食べている間に雨が降り出し傘をさして歩かなければいけないレベルになった。

それだけで憂鬱なのに何やらご飯を食べた後は身体が重い。

食後は消化にエネルギーが使われるとかなんとかいう話は本当かもしれない。

地図を確認するとまだ半分を少し過ぎたところである。

とりあえず黙々と歩いた。

 

細いなりにも山越えから伊予北条まで歩道がずっとつながっていた。

道の傍に遍路の標識があるので、その為かもしれない。

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見ると次の延命寺と言う所まではなんと29㎞である。

私が今日歩く13キロの二倍以上だ。

遍路を歩いてまわる大変さを思い知った。

ちなみにお遍路さんはやってみたい気持ちはあるけれど、何やらルールとかマナーとかいかにも「私はお遍路さんやってます」というオーラがあるのが嫌で、やっていない。

 

 

そんな訳で黙々と道を歩き14時47分に伊予北条駅に着いた。

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仮にも昔一つの市であった街の中心にある駅とは思えぬほど寂れた駅で、しかも松山行きの列車は1両編成だった。
50分に発車という事で疲れた足を励ましながら走って車両に乗り込んだ。

 

その後着いた松山駅は伊予北条駅よりは立派であったものの、ICカードはおろか自動改札機すらなく、駅員が箱を持って立っていたので驚いた。

電車だけ見ると愛媛は間違いなく田舎である。

 

そんな訳で今回13㎞歩いた訳だが、かなり足が痛くなった。

以前は山道を18㎞歩いてもそれなりに元気だったのに老化だろうか?

それとも5年目になる登山靴がそろそろダメになっているのかもしれない。

それとも登山靴で歩くのではなくウォーキングシューズなるものを買った方が良いのだろうか?

そんな事を思いながら帰路についたのであった。